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素晴らしい曲と映像です。
新型コロナウイルスの被害からの復活と希望の願い。
支援の気持ちと彼らの長年のファンとしてRoby Facchinetti のProgetto Rinascerò, rinasceraiを応援しています。

手が語る [今日のこころ]

生活苦と着飾ることを嫌がるDV夫のために遠のいていた美容院に
行くようになって三年経った。
最初に足を踏み入れた日は至れり尽くせりのサービスと丁寧な接客に
こんな世界があったのかと思うほど衝撃を受けたのを覚えている。一番感動したのがシャンプーだった。
上の娘と同い年だという可愛らしい女性がマッサージ付きで丁寧に洗ってくれた。
終わると偏頭痛も吹き飛ぶほどに爽快だった。
彼女は相手の身になって髪を洗ってくれ、すべてに気遣いと優しさが溢れていた。
それからはいつも彼女の絶品のサービス付きのシャンプーにしてもらっていた。
が、二年ぐらいすると彼女が将来のために店を変わり、それからはその都度違う人が
シャンプーをしてくれる。

どの人も、あの彼女ほどの気持ちの入れようではやってくれない。
彼女と同じぐらいの年齢の美人の女性が何度かシャンプーをしてくれたのだが、
どうにも冷たい対応だ。
シャワーの水滴は顔中に飛んで来るし、ツンとした顔のまま、言葉は客ではなく
言ったという事実さえあればいいというように他の店員の前だけだ。
まさに作業としてシャンプーをする。
人間相手ではなく、物相手と言った感じで、おざなりなやり方に不快になり、
シャンプー料金を払うのが惜しいと思うほどだった。

ところが、先日のこと。
そのツンとした彼女が休みだったのか、如何にも新人という可愛らしい女性が
担当してくれた。
恐るおそるで心配になるほどたどたどしく、緊張がビリビリと伝わって来る。
案の定、教えられた通りの言葉がけで順に進めてくれる。
まだ慣れないけれど、とても丁寧な仕事ぶりだ。
力加減も作業によってきちんとメリハリがついていて、とにかくお客様に精一杯
よくしてあげようという気持ちが、その手先から伝わって来たのだ。

最初にシャンプーしてくれたあの彼女を思い出した。
きっと、この人も同じように良い美容師になるのだろうと思った。
シャンプーを終えて、こっそり小さい声で彼女を褒めてお礼を言った。
「ありがとうございます。そう言っていただけると励みになります」
いえいえ、こちらこそ。
この先ずっと、絶対にブレる事無く、人とその心を大切にする生き方を貫いて
いけるように、これからも日々精進していこうと思った。

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共通テーマ:日記・雑感

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