久しぶりにクラシックを聴いた

チケットを頂いたので、クラシックを聴きに行った。
自分にとっては、なかなか買ってまでは行けないのがクラシック。
自分としては
楽器の音だけより人間の声が入っているほうが好きだ。
耳だけで聴くより映像があったほうが好きだ。
だから、オペラや歌舞伎など芝居がついているほうが好きだ。

ところが、今回のものは今までになく楽しかった。

曲も演奏も新しい挑戦を感じたし、古くからある曲の演奏も
素人ながら心地良く聴くことができた。
民俗楽器とのコラボレーションでは音だけではなく
ソリストの演奏を食い入るようにして興味津々に見て聴いている
演奏者の姿がとても印象に残った。

楽しかった理由にはもう一つ大きなものある。

自分の心の状態だ。

機会さえあればいくらでも芸術に触れたいので、
ジャンルをあまり問わずに片っ端から鑑賞したい…と思う自分である。
貧乏人で軟禁状態ながら数少ないチャンスがあれば逃さなかった。
それでも、今回がクラシックの中で一番楽しかったと感じたのは、
自分の心の汚れたフィルターが外れたからだと思われる。
音がフィルター無しで直接入って来た。
気持ちを集中しなくとも自然に、そのままがすうっと入って来る。
余計な考えも何も無く、よいイメージの中で音が弾んで響いて…。

少し前までいかに自分の心が汚れていたか、
どんなに死んだ状態だったかを思い知らされると共に、
そこから抜け出した自分のことが少しだけ好きになった。

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